蜃気楼出現メカニズム

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蜃気楼の発生メカニズムの謎の中に、1977年(昭和52年)以来、今まで蜃気楼出現の数多く、目撃、その結果たどり着いた結論に1つのメカニズムを述べることにする。
富山湾は三方、山に囲まれ、一方を海が開け、南東方向に北東より南西、3千m級の立山連峰が大きく風を遮る屏風のように立ちはだかる。海は壱千mの深さ。能登半島が大きく北方向をふさぐ、北東方向に日本海に向け海が開け、独特な地形を形成している富山湾、その春の富山湾に(4月上旬〜6月上旬)蜃気楼出現が観測される有名な地です。
その蜃気楼出現に大きな特徴がある、そのタイプに
冷たい大気に混ざる事無く、暖かい大気が、上に溜まる温暖前線タイプ暖かい大気の下に冷たい大気が潜り込む寒冷前線タイプの2種類に分類される。
春の蜃気楼出現は海面上に大気の寒冷層、その上に温暖層が形成され、その温度差によって、対岸の風景が光の屈折により曲がり、風景が大きく伸び、反転する事により、蜃気楼出現する。
1.温暖前線タイプ
  「温暖前線は冷たい空気の上に暖かい空気が昇り、ぶつかり天気が悪くなる」。のように天気状態に悪くなるが、富山湾上の大気の構成が似ている為に、あえて使用する。
日本列島に西より移動性高気圧が覆い、その夜に放射冷却現象で冷やされた大気が、富山湾 海面上数m〜10数mの層が夜明け前より形成されたのちに、太陽が昇り始めた頃、暖められた大気が、冷たく海面上に層になる大気に混ざることなく、その上に溜まって、下に寒気、上に暖気の層が形成される。このことが蜃気楼出現につながる。この時、海面は凪で白く 風も無い。早朝、短時間に発生しやすい。このメカニズムを温暖前線タイプと言う。
2.寒冷前線タイプ
  「寒冷前線は暖かい空気に冷たい空気が下に潜り込んで、前線が形成され天気が悪くなる」。のように天気状態に悪くなるが、富山湾上の大気の構成が似ている為に、あえて使用する。
日本列島に西より移動性高気圧が覆い、その夜に放射冷却現象で冷やされた大気が、朝、太陽の日に暖められ、気温が上昇、富山湾の東部、(魚津市、黒部市)と陸が海に大きく突き出している、独特な地形の為に、他よりも早く、陸から海へと大気が温まり、気温が上昇、その時には、陸より上昇気流が起き、それに吸い込まれるように、北東方向より海風が吹く、この海風へ富山湾内の気温よりも低い為に、温まった大気の上に行けず、下たへ潜りこんで、下に低く(寒気)、上に高い(暖気)、の層が形成される。この事が蜃気楼出現につながる。この時の北東風、2m/sの風力、日中に多く出現し、長い時間には6時間以上も続き、良く観察される。一般的にこの蜃気楼を多く観測される。この時に北東の冷たい海風は表面海水温の保冷材として温度は他より上昇し難い。このメカニズムを寒冷前線タイプと言う。
この蜃気楼出現は
温暖前線タイプより連続して蜃気楼出現しやすい。
温暖前線タイプ寒冷前線タイプと、いずれも富山湾の海水温度に関係する為に切り離すわけにはいかない。海水温度より海面上の大気は高く(寒気)、数m〜10数m上(暖気)更に大気は高く推移する。この条件が成立しなければ蜃気楼出現は有りえない。
蜃気楼出現に関するデ-タ-を只今収集中付き、随時デ-タ-を公開します。

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